
このたび、キングジムから5年9ヶ月ぶりに発売されたテキスト入力専用機、ポメラDM250を手に入れましたので、レビューしたいと思います。
発売日は2022年7月29日です。
定価は6万280円(税込み)という、メモするだけの機械にしてはかなり高価な代物ですが、知的生産を少しでも効率化したいという方にとっては、投資すべき対象であると思います。
発売記念のホワイトモデルが250台限定で販売されましたが、すぐに完売になりましたね。
前モデル(DM200)との比較
前モデルのDM200と比較して、外観はほとんど変わっていないです。
ボディーカラーが黒からダークグレーになり、少し柔らかな印象になりました。
個人的にはこちらの方が好きです。


主な変更点は以下の通りです。
バッテリー駆動時間:約18時間⇒約24時間にアップ
本体メモリ:128MB⇒1.3GBに大幅アップ(バックアップ用領域も別に準備されている)
1ファイルの保存文字数:10万字⇒20万字にアップ
充電ポート:MicroUSB⇒USB Type-C端子に変更
充電スピード:約5時間⇒約4時間へ短縮
バッテリー充電状態を確認するためのLEDランプが追加になった
重量:580g⇒620gと40g重くなる
キー入力が静音化されている
ATOK for pomera[Professional]が強化された
文字数カウント表示、バッテリー残量表示が常時表示になった
スマホとの連携機能が強化され、スマホとのWi-Fiダイレクト接続ができるようになった
外観はほとんど変わらないにも関わらず、中身は使いやすく進化しています。
とにかく新機種を出してくれたことが嬉しい
いろんな方のレビューを見ていると、5年9ヶ月待たせた割にはアップデートが少ないのでは?というような意見もありました。
ただ、私にとっては、新機種を出してくれたこと自体が大変嬉しく思います。
今回の新機種発表がされる数ヶ月前になんとなく、「もうキングジムはポメラの新機種を出ないのかな」「スマホやタブレットが普及したから、メモ専用機を求める人は少ないのかな」なんて寂しい思いを抱いていました。
今回、新機種が発売されるという発表があり、「待ってました!」という感動がありました。
「新機種を出してくれる意欲がキングジムにあった」ということが嬉しいのです。

ポメラの魅力とは?
ポメラの魅力は、まさに「テキスト入力のみに特化したツールである」というところです。
今やテキスト入力なら、スマホでもタブレットでもパソコンでも、何でもできる時代です。
しかし、スマホやタブレット、パソコンの一番のデメリットは、「何でもできすぎて、気が散る」というところです。
SNSの通知はしょっちゅう来るし、その通知から興味を引くニュースがあればリンクを開いて見てしまう。
さらにそのニュース画面がまた似たようなニュース記事をオススメしてくるので、さらにリンクを開いてしまう。
まさにネットサーフィン状態になってしまいます。
ところがポメラなら、「テキスト入力しかできない」わけですから、絶対にネットサーフィンになることはありません。
ただ目の前のポメラと対峙して、ひたすらテキストを入力するしかないわけです。
このシンプルさはかなり強力です。
最近よく言われるようになった「ネット断ち」がこのハードウェアによって強制的にできるわけです。
人間(私)の意思の力は弱いですから、こうでもして強制的にテキスト入力以外の誘惑を断たないと、なかなかはかどりません。
機能が限定されることで時代に逆行しているように見えて、実は今の時代にマッチした商品なのかもしれません。
そういうわけでポメラは、私の知的生産を非常に効率化してくれるツールなわけです。
これからポメラDM250という新しい相棒とともに、どういう文章を紡ぎ出すことができるのか、非常に楽しみにしています。
